« パチンコ派遣会社と店 | トップページ | 民主党の共謀罪修正案 »

2006年6月 2日 (金)

コンサルティング会社と店

パチンコ業界にも、コンサルティング会社があって、お世話になるホールもそこそこあるらしい。具体的には、依頼された店で期限付きの店長や役職につき、日々の営業に携わって利益を上げるべく努力する。まぁ、言ってみれば前述の「派遣会社」がホール従業員を派遣するのに対し、コンサルティング会社は店長クラスの人間を派遣するようなものだ。

このパチンコ店のコンサルティング会社、結構な数が運営されている。ネットで調べてみるとたくさんヒットするので、ぜひご覧になってみてはいかがだろう。しかし、一子相伝で経営される傾向の強いパチンコ店で、このような外部の人間に世話になることが本当にあるのだろうか……って本当に、そこそこの数であるようである。

いつも人手不足の話を書いていたが、それは従業員だけではなく、事務所で働く役職についても同様なのだ。人の移動が激しいパチンコ店において、金銭管理や出玉調整まで携わる人間を育てるのは難しい。もちろんその職務に就きたいと希望される方はいらっしゃるだろうけれど、まずホールの仕事をきっちりこなせるようになってからが通例で、ホールでしごかれているうちに退職されてしまう方も多い。仮にホールの仕事を安心して任せられるようになっても、与えられる金銭管理といえば、サンドから千円札を回収するだけといっただけのもので、出玉調整つまり釘や設定の管理までは担当できない。そのうちに退職される方もいる。耐え抜いて出玉調整に携われるようになっても(このとき多くの方は店長に就いている)、オーナーとのやりとりで疲れ切って他店に移動してしまう方もいる。

しかも、ここまでの流れを時間で説明すると、出玉調整を教えてもらえるようになるまで5~10年はかかってしまう。あるいはそれ以上かかってしまう方もいる。10年というと、サラリーマンで例えると大変なことで、10年あればそれなりのポジションに就いたり、あるいは仕事の結果が出てきたりと会社の中では変化があったりするわけだが、パチンコ屋ではなかなかそうもいかないのである。しかも会社と比べて、役職ポジションの数が少ないため、出世街道に乗り遅れたら若い人間に紛れて延々ホール従業員をやらなくてはならないのだ。それなら、ある程度の年齢になったら会社で働き、安定した生活を築こうと思うのが普通の人間であり、自然な流れである。

だがようやく釘調整も覚えた、設定管理もできるようになった、店長になれた…と出世できたとしても、である。ここは会社と同じように、続けたくても続けられなかったり、あるいは続けたくなくなったり、様々な人間模様があったりする。

第一に、個人が出玉や金銭・従業員管理をこなせるようになったからといって、店の営業が上手くいくとは限らない。よくあるパターンは、「釘が読めるようになった」程度で終わっているケースだ。つまり、お客が喜ぶイベントを考えられなくては集客にもならないし、予算以上出しすぎてもならないし、出なくても困る。この微調整がパチンコ・スロットともにできなくては、利益は生まれない。会社としても10年近くかけて育てた社員が、このレベルで留まっていると非常に困ってしまう。(※そのために釘師・設定師などがいるわけだけれど、使えない釘師・設定師のパターンはまさにコレだし、そういう方々はいるわけだし、仮にデキる釘師・設定師さんがその店にいたとしても、店長またはオーナーの才覚で能力を発揮できるかできないかが決まるのだ)

第二に、オーナーと上手くいかないパターン。とにかくパチンコ屋のオーナーは他人を信用しない傾向があって、それは店長にも当てはまってしまうのだ。たとえ十数年の付き合いだろうが、出身地が同じだろうが、いい人だろうが悪い人だろうが、である。なぜならパチンコ屋では常に現金を扱い、売り物にしており、その金銭管理を他人に任せているわけでいつでも誤魔化せる状況があるわけだ。よって、いくら利益を上げる店長だろうが何だろうが、厳しく接してしまうことが多々ある。オーナーとのやりとりに、心身ともに参ってしまう方もいるのだ。(※それならオーナーが現場やればいいじゃん、と思った方、大体正しいと思う。ウチの旦那なんかはこういう雰囲気が嫌いで、現場に就くことを決めた)

長くなってしまったが、こういった流れで役職も人手不足だったりする。あるいは店長がいても、上にあげた第一の理由で利益があがらないとか、激戦区なのに心もとないとか、そのように感じるオーナーも少なくない。ここでコンサルティング会社の出番なのだ。

しかし、だ。ようやく本題に入れたわけだが、結論から先に言いたい。コンサルティング会社は何よりも使えない。私自身の知り合いで、コンサルティング業の人間は何人かいて、それぞれ別の会社だけれど、とにかく箸にも棒にもならないといった人材が多い。もちろん中には尊敬してしまうくらい、面白いイベントを考えたり、数ヶ月で稼動を上げるといった結果を出す方もいるのだけれど、そういった方はごくごく僅か、ほんの一握りだ。

そもそもコンサルティング会社に勤めている人間の多くは、チェーン店の出世争いで敗れたり、パチンコ店の雰囲気そのものが憂鬱になったり、何か理由があって他店を退職した人間が多いのである。最初から「経営の能力に自信がある」といった、コンサルティングのスペシャリストになろうと思って働く方は少ない。

また具体的な理由としては、派遣された店舗やその地域に慣れるまで時間がかかってしまう。激戦区で若者が多いのか、郊外にあってまったり遊ぶお客が多いのか、週末にお客が多いのか、他店は何枚交換でどれくらい出しているのか、その地域ではどんなイベントがウケているのか、など、周囲の状況をすぐに把握できない。また店内では、従業員はどれくらい使えるのか、どんな接客がウケているのか、稼動率と従業員数はバランスがとれているかなど、こちらもすぐに馴染めない。そんなこんなでバタバタしているうちに、1ヵ月、2ヵ月と過ぎてしまったりする。

しかも、だ。致命的な理由を挙げると、彼ら自身がパチンコパチスロをプライベートで遊技しないことにある。遊技しない店長やオーナーは多いと以前書いたが、やはりコンサルティング業にある方々にもそういった方は多く、打っている人間の気持ちがわからないのだ。最近よくあるパターンとしては、「設定456」と「設定6」の違い。AT機全盛の頃なら、設定456投入イベントにアツくなれる方も多いだろうが、現行機種で設定4なんて中間設定で、設定6でないとウケない(地域差もあるだろうが、とりあえず東京の場合)。むしろそんなイベントをされると、「普段設定4すら入ってないのか?」と思われ、客の疑念を買うのは間違いないのである。ただでさえ昨今の機種は、設定6を通常営業で使用しても大赤字になりづらいのだ。集客のためにイベントを開催するにあたって、設定456はさほど魅力的な言葉ではない。

ところが、やはり打たないのでわからないのだ。一度酒を飲みながら聞かれたのが、「設定456っていい響きなのに、どうしてお客が来ないんだろう」と。それは設定6にこだわってないからだと、なぜ出玉管理に携わる人間がわからないのか、しかもコンサルティングという肩書きを持つ人間が、どうして理解していないのか、びっくりしてしまった。

お客は基本的に出玉と接客と、清潔感にしかこだわっていないと私は思う。プレゼントを配るイベントだとか、くじを引いて設定6を当てようとか、そんなことどうだっていいのだ。今日この日に高設定が入ってるかどうか、釘が甘くなっているかどうかが気になっているわけだし、あとは店員さんが優しくてトイレがキレイなら問題ないのだ。通常営業で最低でも中間設定を使えない店と、具体的な内容のないイベントを考える店は問題外だ。

そんなこんなで、「不要な新台入替はいたしません」「面白いイベントを提案していきます」「絶対に利益上げます」を看板文句にするコンサルティング会社は、しびれを切らしたオーナーに契約を切られてしまう。不要な新台入替ってねぇ…普段打ってれば面白い台かどうかショールームでわかることだし、そんなのウリにされても…というのは置いておいて、コンサルティング会社に払う契約料って何気に高いのだ。一ヶ月の粗利の一割前後、契約料として支払わなきゃならない。例えば、粗利が月に五千万なら五百万で、五百万もあれば他の従業員を好待遇で迎えられるし、出玉に還元して集客するコトだってできるし、新台入替だってできるし、とにかく大きい金額。そんな金額で、その辺にいる店長と同じ仕事しかできないなら、切られてしまうのも納得なのである。

もちろんコンサルティングを依頼したからといって、すぐに結果は出るわけがない。だが数ヶ月で結果を求めるオーナーは多いし、店内の雰囲気も変わっていなかったりすると、オーナーは依頼した会社に怒るのである。すると、焦ったコンサルティングの面々は、ひたすら抜きに回るのだ。ひどい場合だと、ストックを消したり、高設定と偽って設定1を打たせたり、ひたすら売り上げと利益を上げようと躍起になる。現場を知らないオーナーは売り上げが上がって喜ぶわけだが、稼働率は下がってしまう。

もう何がコンサルティングなんだかよく分からなくなってくる。こういった話を耳にする機会があまりに多い。店長だろうと釘・設定師だろうと、コンサルティングだろうと、打たない人間は絶対に面白さも至らなさも理解できないし、お客のツボだって知ることはできない。仕事に関係あるものは、まず体感するのが基本なのだ。だが、コンサルティングに関しては、肩書きにソレを掲げる以上、より悪質だと思うのだ。

|

« パチンコ派遣会社と店 | トップページ | 民主党の共謀罪修正案 »

コメント

私も東京ですが、基本的に
「実際にイベントで出ているのを目撃した1シマ全6」とかでないと信用しないですね。
まぁ、信用できるイベントだと台が確保できないんですが~(昨日がそうでした)

「456」は、たしかに「1/2 で456」って言われると
「半分が3以下で半分近くが4で、56があれば奇跡的ってとこかぁ・・・」
ってくらいしか期待しないですよね。

さらに、最近の機種は適当に打っても割通りに勝てないのが多いですが、
店側は一定の稼働を確保すると割どおりに近づくので店側は
「4なら微妙に客有利」と思ってるけど、
客にしてみりゃ6でも負けたりするのに4なんて・・・って状態ですもんね。

吉宗や番長の設定4全ツッパで勝てればどんなに楽かと(笑)

投稿: チビ太郎 | 2006年6月 2日 (金) 09時39分

パチンコの業界でもコンサルタントはダメですか^^;;。
私はコンピュータ業界ですが、似たようなものでしたよ(笑)。
大学卒業後に1,2ヶ月の研修でコンサルできるわけもないのに、一人で派遣されて問題起こして、で、コンサル会社はなんやかや言って撤収・・・。

私のモットーは現場を知らないとコンサルはできないということです。
イベントなどのアイデアを作るのに周囲のモニターが必要なように、コンピュータでシステムを作るときには、入力する人や、それを指示する立場の人間のモニターをします。

この部分はコンピュータの知識よりコミュニケーション能力を問われます。
で、モニターが終わるとシステムを作るための設計にはいります。
これはイベントでどのように設定するかという部分にあたりますね(笑)。

こうして積み上げて一つの形をつくるのですが、これってやっぱり経験がものをいいます。

どこの業界でも一緒ですね^^;;。
ただ、私達の業界はかなり厳しいユーザーからの反発で、現状はずいぶん改善され、現場をしるように努力されているようです。

パチンコ屋の基準は無駄に豪勢なところは好きじゃないです^^;;。
だってその維持費とられそうで(笑)。
あっ、無駄にですよ!

投稿: じゅぁき | 2006年6月 2日 (金) 11時08分

>>チビ太郎さん、お久しぶりです。

そうそう、お店って意外と打たない人間が多いので、「4ならお客が喜ぶ」なんて誤解しちゃってたりするわけです。ムリですよねぇ。特に番長なんて、通常営業で設定6を大量に使ったって赤字にならないんですから(ある日旦那が全6にしたら、黒字でした…以来、毎日6をたくさん使ってるようですが、特に大赤字になったことがないそうです)。
私も「全6イベント」好きですよ。1日にそういうイベントに参加したんですけど、ダメですね、寝坊したら台取れませんでした。反省。でも徹底的に設定6にこだわるイベントはいいですよね。稼動のあるお店って、スロッターの心理を理解してるなぁと打ちながら思う今日この頃であります。

>>じゅぁきさん、毎度です。

研修後すぐに派遣、ってものすごい環境でお仕事されてたんですね。お疲れ様です。
そうですね、どこの業界も一緒ですね。現場を知らないと、仕事になりませんよね。警備会社や、建設会社でも、最初は現場に派遣されるんだそうです。確かに現場の気持ちもわからないようじゃ、たとえ出世しても部下が付いてきませんしね。
パチンコ屋も同じなんですが、とくに接客業だからお客の心理も理解して欲しいものです。その土地柄に合った、よい接客を身に着けて欲しいなぁと思ってます。

いやー、パチンコ屋の豪勢な雰囲気は誰だって嫌いですよ(笑)。私も好きじゃありません。最近、電光を削減して、外観をファミレスみたいにクリーンにする店が増えているようですけどねぇ…。

投稿: ちゅう太 | 2006年6月 3日 (土) 04時10分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« パチンコ派遣会社と店 | トップページ | 民主党の共謀罪修正案 »