« 日本代表はだから弱い | トップページ | コンサルティング会社と店 »

2006年6月 1日 (木)

パチンコ派遣会社と店

ウチではお世話になっていないけれど、パチンコ派遣会社というものがある。アルバイト情報誌などで、具体的な店舗名は表記されていないが、「いつでも登録OK」「未経験者歓迎」「未経験でも高収入!!」など、やたらと甘い文句で呼びかけられている、アノ会社がそうである。いやもちろん、微塵もいかがわしい点はなく、むしろクリーンだし、本当にソコソコの時給は貰えて待遇は良いので、興味のある方は検索してみてはいかがだろうか。

このパチンコ派遣会社はおもにホールの従業員を各店に派遣する。わりと需要は高いらしいので、それだけ従業員不足に悩むホールが多いということだ。「パチンコ屋のホールって、ドル箱交換したりメダル補給したりするだけでしょ? 誰にでも出来るんじゃないの?」と思われる方もいるだろう。だが、案外、難しい仕事なのだ。ホール全体の客数、また従業員の数を把握し、どのシマが一番忙しいかなど考えながら、各人が動かなければならない。その上でランプ対応、接客、台清掃、ゴトチェックなど巡回しながら様々なことをしなければならない。”周りを見るチカラ”ってのは、どんな仕事にも必要なのである。スペシャリストな従業員にいたっては、お客様がランプをつけるという、手間さえ与えるのをイヤがり、確変中の台すべてを覚えたりもする。

このように従業員一人一人が仕事をしてくれるなら、事務所にいる店長も安心して作業ができるというものだが、そう理想通りにはいかない。また、パチンコ店で働きたいと希望する人間は多いけれど、その理由は「お金を貯めたいから」「次の就職が決まるまで」といったもので、この業界あるいはその店に将来を求めているような、活力のある方はなかなか集まらない。人の入れ替わりが激しいと言うけれど、まさしくその通りなのである。極めつけは、多くのホールで若い女性の人材が不足している。クリーンな接客イメージを与えるためにも、とくにカウンターは女性に任せたいのだが、女性の希望者は本当に少ない。その上、接客もできる頼りになる女性はごく僅かだ。

だから店側も理想のホール作りができなかったり、求人を出しても希望者が現れず人手不足に悩むわけである。そこで、この「派遣会社」。登録されている人間は、殆ど経験者だし、女性も多い。まさに人材不足に悩むホールにとって、ありがたい存在だ。なんせ「バックレ」の心配もないのだから。

しかしこの派遣会社の人件費が高い。いや、猛烈に高い。私も確認したのだが、新人でも1時間で1200~1400円ほどかかってしまうのだ。もちろん、派遣された人間に支払われるのは時給900~1200円ほどで、差額が派遣会社の取り分になるのである。経験者の人間を派遣してもらうと、1時間1700~2500円ほど支払わねばならない(時給は1300~1800円ほど)。他の従業員の倍近くの時給を要求されているのである。働いている方にとっては、もっと欲しいとか安いとか、色々思うところがあるかもしれないが、一般的な人件費としてやはりこれは破格である。高いの一言に尽きる。

この高さに苛立つ人間は多く、知り合いの店長もブチブチと愚痴をこぼしていた。「売り上げ伸ばしたいから良い人材が欲しいのに…人件費が売り上げの足を引っ張ってるよ」と。また、オーナーや設定師にいたっては、「まったくどうして日本人の会社にこんなに払わなきゃならないんだ」(派遣会社の多くは日本人が経営している)と、敵意を表したりする。

数年前、派遣会社の役職の方とお話する機会があった。どうしてパチンコ屋って人がいつかないんでしょうね、と聞いたら「スタッフを大切にしていないからじゃない?」と返された。例えば保険制度がないなどの待遇面や、仕事も難しいけれど慢性的で、ステップアップを望めるような環境作りをしていないホールは多数あるらしい。また女性の待遇にいたっては、若い女性にしか門戸を広げていないため、ある程度の年齢になっても働き続けられるような環境があるように見えないと話していた。

もっともなことで、用意された役職が数少ないため、男性でもパチンコ屋で出世するのは難しく、ほんの一握りだ。そして出世できるのは、店長あるいは部長あたりまでで、決して経営陣には入れない。それでは役職などなくとも、給料の面できちんと差がつけばいいと思っても、出世しなければいつまでも一定の給与額からあがることはない。同じ仕事、同じ給料で延々働かねばならない可能性は高いのだ。その上で保険制度はない。ボーナスも殆どない。確かに将来、頑張っていこうと希望する人間は少ないだろう。

女性にいたっては、言葉に出されないものの「男尊女卑」な雰囲気は未だにあって、出世などまず望めない。女性の店長がいる店は珍しいはずだ。仮にいたとしても、「女性店長」をウリにするための人材配置だったりして、実際の職務は男性が携わっているケースが殆どだ。20代の、将来を夢見る女性がとてもじゃないが張り切れる環境は皆無に近いと言って良いかもしれない。

パチンコ店は”学歴不問 経験不問”を掲げ、ヤル気と根性さえあればのし上がっていけるように見えながらも(さながらホスト業界のように)、実はそんなコトないのである。こんなにも安定しない職場なのだ。確かに、若い人間が夢を見て仕事に就けるような環境ではない。

人手不足だと悩む前に、”この仕事を続けてよかった”と思えるような充実感を与える職場作りが必要なのだ。どこの会社も同じかもしれないが、パチンコ店にはこの課題が大きくのしかかっている。

|

« 日本代表はだから弱い | トップページ | コンサルティング会社と店 »

コメント

個人的にいろんな機種を追っかけるので、結婚前は本当にあちこちのホールに行きました。今は結婚して子供がいるので遠征ができなくなりましたが^^;;。
で、二度と行きたくないホールもありましたが、やっぱり行きたいと思えるホールは勝っただけでなく、従業員の心配りは重要です。

例えば連荘中に勝手にドル箱変えようとする人は嫌いです。私はカチ盛りが好きなので、一言いってくれれば「変えたい時に呼びます」と伝えます。
で、最高なのはそろそろカチ盛りになりそうな頃にきてくれるところ。
よく見てくれているな~と思うと、翌日もいっちゃったり(笑)。

あと、灰皿の交換を無言でするのは論外ですが、例えば羽物のVゾーン中に交換しますって、パンクしたら困るじゃんと思うとき。
まぁ、今はパンクの心配ないけど。

カウンターに若い女性が二人の店は個人的に避けます。よっぽど対応がよかったら別ですが、たいていダメな店が多かった。

どの業種もそうですが、接客業というのは非常に難しいし、経験が物をいう業種です。
ただ、将来この業界に骨をうずめたい!って思えないのは問題ありですね・・・。
だから接客業としてのラインが低いというのがよくわかりました。

でも、CRが導入される前のホールは良心的なところが多かった気がします。
私のきのせいかもしれませんが・・・。

投稿: じゅぁき | 2006年6月 1日 (木) 09時33分

じゅあきさん、毎度です。いつもありがとうございます。

結構、バカにできない金額を投資して遊ぶのだから、居心地って大事ですよね。基本的に勝ち負け以外の点でイライラしたくないです。そもそも、店員さんの給料ってまさに我々のサイフから流れてるわけですから…。

私がよく遊びに行く地域にも、やっぱり店員さんがダメな店あります。ぶつかっても挨拶しないし、片手でドル箱変えようとしたり、なんだかもう腹が立ってしまうんです。台トラブルの対処法もろくに知らないし…店員がダメってことは店長もダメだと判断してます。お客を増やそうという努力を怠る店なんだから、「どーせ設定も入ってないだろう」と。だから行きません。

>>で、最高なのはそろそろカチ盛りになりそうな頃にきてくれるところ。
こういうの、嬉しいですよね。ちゃんと覚えててくれたんだなぁ、って。小さいことだけど、ちゃんとコミュニケーションが取れたみたいで嬉しくなります。こういうことがあると、私はズブズブお金を遣って泣きを見ます。はい。

CRが導入される前ですか。申し訳ないことに、経験が浅いので当時の雰囲気は知らないんですが…ひょっとしてバブルあたりの時期ですか? バブルをきっかけに、パチンコ屋さんは「ほっといても客が来る状態」になってしまったようで、きっと接客にチカラを入れるホールが少なくなっちゃったんでしょうね。そんなホールはいつか絶対泣きを見ると私は信じています。

話は変わりますが、どんなパチンコがお好きですか? 滅多に打たないので、何かオススメの機種があったら是非試してみたいです。もしよろしければ、お返事くださいね。

投稿: ちゅう太 | 2006年6月 2日 (金) 00時55分

>ひょっとしてバブルあたりの時期ですか?
だいたい20年くらい前ですね。
バブルがはじまり散ったと同じ時期でした。
その頃は大学生でほぼ毎日行ってましたから、店員さんとなかよくなったりしてました(笑)。
(勉強は?って突っ込みはなしで^^;;)

>どんなパチンコがお好きですか?
そうですね、結婚してからは一人の時のように使えないので、最近はもっぱらデジハネです。
出ダマ少なくても当たりますから、やっぱり楽しいです。
ごくまれに万発いきますから夢もあるし。

特にお気に入りはテレサ・テンKSとデラマイッターシルバー、古くはチョロQ-STです。
テレサとチョロは抜群のバランスなので飽きないですね!
デラシルは結局一度も勝てなかったですが、7セグがやっぱりいいです!

最近はダイナマイト・クィーンもかなり面白いと思います。
現在の内規のなかで本当に頑張って作っていて、他のメーカー一線を画しています。

>そんなホールはいつか絶対泣きを見ると私は信じています。
ふと気が付いたのですが、昔は大型店舗チェーンがほとんどありませんでした。
ぞんざいなところって、意外とこういったところが多かったような気がします。
全国じゃなくて地域限定でチェーン化してるところはあまりなかった気がします。

本当に接客業で接客しない店はなくなって欲しいですね!

投稿: じゅぁき | 2006年6月 2日 (金) 09時50分

毎度ありがとうございます。ちゅう太です。

20年前!! となると、パチンコ暦やら何やらとにかく先輩ですね。今後ともよろしくお願いします。

当時は良い意味でフレンドリーに接してくれる店員さんが多かったんですね。そういう遺伝子は残して欲しいですね。今フレンドリーなんて言ったら、タメ口きいたり、必要以上に馴れなれしくしたり、品が無い雰囲気になってしまうし。

チョロQやテレサ・テンって、確か確率がとても甘いんですよね。東京でも人気ありますよ。デジハネなら、確かに私も遊べそうです。普段はスロットに投資することが多いので、パチンコはのんびり遊べるものがいいんですよ。数日前、パワフルZEROを5000円ほどやってみたんですが、どうせならデジハネ打てばよかったです。はい、もちろん当たりませんでした。
ダイナマイト・クィーンは雑誌などでライターさんが絶賛してますしね。今度打ちにいったら、探してみます。

最近は、マルハンやガイアなど、大型チェーンの方が接客をマニュアル化してますよね。接客の出来を給料に直接反映するようにしてるからか、ぶしつけな態度をとる店員はあまり見かけなくなりました。ちなみに、店内を明るくしようと若い女性を募集したり、大きな声ではっきり挨拶させたり指導し始めたのは、マルハンが最初らしいです。「へぇ~」な情報ですが。
でもそうですねぇ、限定された地域にある、数店舗しかない小規模のチェーン店(だいたいバブルでもうけて、規模をちょっと拡大したところが多いと思います)だと明るい接客や心配りが効かないケースはよくあるかもしれません。従業員の教育に熱心でないんですよね。従業員だって、ただ働いてるんじゃ何のキャリアにもならないし、お客は不快だしで、何の未来も無いですよね。
せっかく店舗を広げて、店の名前が売り出せるっていうのに、目先の金しか追いかけない営業してるなんて、会社としてどうかと思います。潰れちゃえばいいのに(笑)。

投稿: ちゅう太 | 2006年6月 3日 (土) 05時04分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« 日本代表はだから弱い | トップページ | コンサルティング会社と店 »