大都技研「SHAKE」~最強の液晶と音楽~
大都技研、ウワサの新機種「SHAKE」の展示会へ行ってきた。少しは人が引いているであろう夕方に足を運んだのだけれど、高輪プリンスホテル・飛天の間は大賑わいで驚いた。会場を埋め尽くすように試打用の台が設置されているというのに、ピシッとスーツを着込んだホール関係者の方々でいわゆる”満席”状態。まるで若者向けのスロット専門店のように、暗がりの中をカラフルな光が動き回るただ広いホールを空き台を探してうろつき回る。
五分ほど歩きまわってようやく、一台空いた。
筐体の両サイドがピンク色に光っていて、吉宗の姫パネルやラブリーパネルを思い出した。BETボタンやストップボタンの触り心地も吉宗とほとんど変わりなくて、ちょっと懐かしい気持ちになった。
リール図柄を見ても、例えば青7やナディア図柄は吉宗のそれを彷彿とさせたし(…といっても、吉宗が4号機シェイクの後継機にあたるので当然なのだけれど)、なんとなく、「シェイク」「吉宗」といった大都ヒットマシンの流れを5号機にも踏襲させていく意志が見受けられた。
もちろん、御馴染みのシャッターも搭載されていて、液晶画面が大きくなったのに合わせてさらに進化したようだ。黒い網掛けシャッターなのだが、従来の機種よりも、なんだか動きが素早くスピードアップした感がある。まぁそれが本来の進化にあたるのか、甚だ微妙なところではあるけれども、少なくとも秘宝伝よりはシャッターの存在感はあると思う。秘宝伝の演出は特にシャッターを絡めなくともよいものばかりで、言ってみれば吉宗の筐体をリサイクルしたいあまりに、ムリにシャッター演出を作ったイメージがどうしても拭えないのだけれど、本機には特にそういった印象を抱かなかった。
ストック機である吉宗とはゲーム性が異なるため、前兆を期待させるワクワクシャッター演出…というわけではないのだけれど、ステージ等が切り替わる際にシャッシャッと素早く動いて、なんだか小気味良い。吉宗同様のシャッター演出ではないものの、これはこれで楽しめた。
そして何よりも驚いたのが、液晶画面の美しさだった。キャラクターが二頭身にデフォルメされているのも可愛らしかったが、液晶に透き通るようなツヤがあって、とてもクリアで視界は快適だった。アニメーションの動きも躍動感があったし、演出に絡んだ画面一つ一つはまるでどこかのポスターかのようなポップなオシャレ感があって、非常に丁寧に作りこまれている印象を受けた。演出種類の詳細は省くが、様々なパターンがあって多彩であった。
また、BIGはお馴染み”3タイプの選べるボーナス”となっており、ボーイ・フランケン・ナディアそれぞれの歌が流れる。各キャラクターのイメージを崩さず、それでいてとてもリズミカルでノリのよい曲ばかりでカッコよかった。秘宝伝のような、間の抜けたBGMとは全く異なり、大都ヒットマシンの血を絶やすまいという気合がここにも感じられた。
そう、液晶と音楽は粗が見当たらないほど立派なもので、旦那などは「大都の液晶と音楽はホント、一流だなぁ…」としみじみ感心していたほどだ。
しかし、やはりスロットマシンであるから大切なのはゲーム性で――果たして、如何なものだろうか。BIGの純増枚数はおよそ400枚、REGは数十枚。さらに、RT非搭載である。非常にシンプルで分かりやすく、前知識なしに気軽に打つことができる。またBIG純増枚数が400枚前後というのは、現行5号機の中では多めと言ってもいいだろう。だが、ゲーム性の具体的な長所として挙げられるのは、コレぐらいなのだ。
未だボーナス確率・機械割が未発表のため断言は禁物ではあるものの、他機種より多めの獲得枚数であること、さらに敢えて今でも発表されていないことを考慮すると、ひょっとすると初当たり確率はあまりよろしくないのではないだろうか。
近頃の5号機の殆どがRTを搭載し、初当たりの厳しさや、獲得枚数の少ないボーナスをフォローしたり、またコインロスを防ぎつつ抽選を受けられるといった特典があったりと、オトク感が盛り込まれたゲーム性が主流である。中には1ゲームあたりの純増枚数が比較的多めであったり、さらにはアストロ球団のように若干複雑なシステムでもって、出玉増加の期待が高まる仕様のものもある。ドル箱を使うまでに時間はかかるけれども、ボーナス以外でもコインが増えるよう心が砕かれたマシンが多く、人気である。
そのような中、シンプルなゲーム性、加えて美しい液晶演出と音楽でもって、どこまで本機はユーザーに受け入れられるか、気になるところだ。だからといって、導入しないと決断できるホールも少なかろう。人気マシンの後継機にして人気メーカー初の5号機という前評判、そして6月一杯でホールに設置された半分以上の4.7号機が撤去される状況。ホールは少しでもユーザー受けする機種を欲しているのだ。たとえ、ゲーム性が多少危なっかしいものであろうと、導入しないと今すぐに断言はできない。「これが一流メーカーのチカラってヤツなのかな」と旦那は苦笑していた。

