裏モノ秘宝伝に思うこと
まぁ、それでも、だ。
秘宝伝はツマラナイ機種だけれど、設定推測要素がふんだんに盛り込まれていることはステキだと思った。チャンス目確率や高確突入率、ボーナス中のハズレやスイカ確率など、通常時であろうとボーナス中であろうと、常に設定の高低を意識しながら遊技できる。朝イチにひいたボーナスでハズレが3~4回も成立したら台移動、なんて立ち回りも可能だろう。他機種に比べ低投資で設定推測ができることが、秘宝伝唯一の魅力ではないだろうか。無駄な投資を防ぎなるべく財布を痛めずに、高設定を狙うことができるのだ。
ホールとしては容易に設定看破されてしまうと困る部分もあるが、むしろ高設定投入をアピールできるチャンスだ。北斗SEなどは設定4~6の特定役出現率が同じであるため、たとえどれだけチェリーが落ちようと「…設定4?」とお客を不安にさせてしまう。けれども秘宝伝は設定の高低だけではなく、ボーナス中のハズレ確率や伝説ロング転落率などにより設定6であるという確信も持ちやすい。紛れもなく設定6を投入しています、と――風営法で禁止された方法など使用せずとも――伝えられる。
わざわざお客の設定推測を曖昧にさせてダラダラ打たせるよりも、ずっと実りがあるんじゃないかと思うが…なかなか難しいところだ。決して裏モノを利用するホールを擁護するわけでもないのだが、秘宝伝の扱いは非常に厄介なのだ。
理由はいくつかあるのだが簡潔にまとめると、
①高設定の不発パターンが少ない上、低設定が暴れるケースもある
②モード方式のため、初期投資が少なくてすむ場合もある
③設定推測要素が随所にあるため、まんべんなく稼動を保持しづらい
……の三つなのだが、つまるところ「割がとりづらい」のである。
秘宝伝に日々高設定を投入…などと謳っても、開店後数時間ほどで「BIG中にハズレが数回成立した台」や「チャンス目確率が芳しくない台」はアッサリ放置され空き台となり、残った高設定が稼動し続ける状況になってしまう。もちろんホールのヤル気溢れるイベント時でもあればそれで一向に構わないのであるが、通常はそうでもないのだ。高設定投入を謳い、稼動を上げて利益を出したいわけである。
そのためには――機械割通りの出玉率を描きやすい高設定だけではなく――しっかり、お客に低設定を遊技してもらう必要がある。だが一体誰が低設定を打ちたいと思うだろう。私だって願い下げだし、だからこそ秘宝伝の設定推測要素の多さは有難いのだ。
かといって通常営業時、オール1で営業し続けて理想的な稼動が保持できるかといえば、そんなことは決してない。たとえ中間設定メインで営業しようと厳しいゲーム性のため、お客はとかく高設定、ひいては設定6にこだわる傾向が強い。また低設定でも高設定と肩を並べるほどの出玉を引き出すためには相当高いハードルを越えねばならぬため、低設定とわかっても夢を見るようなお客も少ないだろう。
人気はあるのだが、安定した稼動と利益を保つのは難しい機種なのである。
特にこういった流れで悩むホールの傾向としては、秘宝伝の設置台数が少ない。
高設定投入をアピールした上で稼動も利益も上げるためには、このマシンは特に台数が必要なのである。20台以上導入されていれば、そのうち5~10台が高設定だろうとその分の赤字は残りの台数でカバーできる。何より「1/●で高設定投入」などと謳えば、あれだけ台数があるのだから掴めるのではないか、と期待するお客も増える。低設定のマグレ台や中間設定台がカモフラージュとなったり、台数が多いためにお客も全体を把握しづらいため、長時間遊技する可能性も高い。クレアパネルの増台がやたら目につくが、人気があるからというよりも、店が扱いやすく(割を取りやすく)するためになされているのだろうと…個人的には思っている。
だからといって台数が多い店なら裏モノではないだろうとか、台数が少ないからきっと裏モノだとか、結論づけられないしそんなこともないだろう。台数が多くても裏モノを利用するホールは現存するし、逆に少ないホールなどはそのような金銭的リスクを犯し難いとするかもしれない。日々高設定投入をまくしたて続けるホールもなんとなく怪しく見えるけれど、意外と良心的(いや、裏モノは使用しないのが普通なのだが)だったりもするし、ソレっぽいような台がゴロゴロしていたりもする。
そもそも、裏モノが一体どんな解析数値なのか、わからないのだ。
こうしてまた「じゃあどうしたらいいんだ」と対処法に悩んでしまうわけだが、最終的にはお客一人一人の好みによるのだと思う。もちろん本来ならば裏モノは摘発されるべきなのだが、そんな証拠を見つけられるほどホールも明るい営業をしているわけじゃない。怪しいと思ったら絶対に打たないか、裏モノにあった立ち回りを考慮するか――自衛か挑戦か、お客個人の意志によって決定されるものだろう。それに全国全ての秘宝伝が裏モノなわけでもない。現に私の旦那などは断っているし、友人の店長たちも同様だ。正規版秘宝伝の現存率も少なくないはずで、決して悲観的になる必要もないだろう。
ただやはり秘宝伝は今ひとつの仕様だったなぁと、残念に思う。着実に立ち回りたいお客のニーズに応えることはできたが、ホールの望みは叶えられなかった。その結果が今回のような、ホールのみが得をする裏モノの蔓延を招いたのだろう。裏モノの出現は人気機種の宿命とも言われるが、通常時からボーナス中まで正規版の解析数値と顕著に異なってしまうような、あからさまな裏モノが出回ると――やはりツメが甘かったね、と素人のブログで嘲笑されても仕方がない気がする。





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